北極海における中規模渦とメタン分布
北極海海底には永久凍土やメタンハイドレートによって温室効果ガスの一つであるメタンが膨大に蓄積されていると言われています。近年の地球温暖化によって海底から大気へと放出されるメタンの量に変化があることが指摘されていますが、その経路については十分に理解がされていません。Bui et al. (2019)では北極海アラスカ北岸に発生する中規模渦によって海底の高濃度メタンが沿岸から外洋に輸送されることを示しました。
Bui, O. T. N., S. Kameyama, Y. Kawaguchi, S. Nishino, U. Tsunogai, and U. Tsunogai (2019), Influence of warm-core eddy on dissolved methane distributions in the southwestern Canada basin during late summer/early fall 2015, Polar Science, 22, doi: 10.1016/j.polar.2019.100481.